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作成日:2021.08.18 更新日:2021.08.19

正しさだけで突破できない壁【人を動かす3つの力】

こんにちは。
あつきです。

今日は 正しさだけで突破できない壁【人を動かす3つの力】

というテーマに関して書きたいと思います。

 

※stand.fmでも同タイトルで音声配信をしています

https://stand.fm/episodes/5f7fb7d193ba43456dcf2dca

 

この記事はこんな方に届いたらいいなと
思いながら書きました。

 

「どうして俺の意見が通らないんだ!」

「このアイデア試す価値あるのになぜ賛同してくれないのだろう」

「もっと協力してくれる人がいてもいいはずなのに」

 

リーダーや責任者、これから成し遂げたいことがある人

すべての人がぶちあたる壁があると思っています。

 

チャレンジしている人の背中を一押しできるきっかけに

なったらいいと願いを込めて気合い入れて書いていきます。

 

「結果をだそうと思ったら1人では厳しい」

前職で7年間管理職を務め部下を持ち、
マネジメントする機会をいただきました。

 

リーダー→マネージャー→室長→本部長→取締役
と役職を経験し、1番多い時で
100名以上の部下と仕事をしていました。

 

その中で痛感したことがあります。

 

“ 仕事は1人では成り立たない。”

 

いい仕事をしていい結果をだすには
人という資源が1つの方向にしっかり
向かないと実現しない。

 

自分の中で最高の未来のイメージが
できても支えてくれたり、後押しされたり、
力を貸してくれる人がいなければ
未来のビジョンは実現できない。

 

この原則は分かっていながら、
過去の自分はとにかく苦しみました。

 

組織のトップにならない限り、
上司, 役員との関係性も大切です。

 

そして社内で完結する仕事があるはずはなく、
社外の取引先の人とも一緒に協力して進める
必要がありますよね。

 

部下に対しても上司に対しても、
取引先に対しても、うまく力を
貸してくれるように話を運ぶことができずに
悶々としていた時期はなかなか大変でした。

 

その経験があったからこそ。
本や人から学び、
試行錯誤を繰り返す中で
少しずつ人の心を動かせた
手応えを掴むことができるように
なっていきました。

 

今日はそんな体験も混ぜながら挑戦し壁を前で

悶々としている人がそれを突破できるきっかけになると

確信している人を動かす3つの力を紹介します。

 

正しいことでも人が動かない理由

前提として人を巻き込んで仕事を進める上で
向き合わなければいけない事実があり、それは
『人は正しいことで心動かない』ということです。

 

ルールを守ろう!と呼びかけるときも
なかなかルールを守ってくれない仲間がでてくる
ということがみなさんの身の回りにも
起こっていませんか?
(僕自身がルールを守ることが苦手だったりするので少し心苦しいですが)

 

正しいことで人が動くのであれば
チームづくりは簡単です。

 

でもそれがうまくいかないのが

むずかしいところでやりがいを感じることでもあります。

 

人は正しいことでは心が動かず、
楽しいことで人は動きます。

 

なぜなら、人は感情で心が左右揺れ動く生き物だからです。

 

組織のマネジメントする上でまず
人は感情の生き物であることを

理解することが必要です。

正しいとわかっていてもできないことは
星の数ほどあります。

 

ダイエットに多くの人が挑み、
その問題を解決したくてお金を払う人が
多いのは「正しいとわかっていてもできない」
からの代表的な例だと思います。

 

以上の前提を頭にいれたうえで、
人の心を動かし人を巻き込んで
仕事をする力が必要になります。

 

人を動かす3つの力 その①理解する力

感情を動かし人を動かすために必要な力、
最初の1つは理解する力です。

 

“ どうして理解してくれないんだ!”
っていう状況がよくビジネスの場では
よくあります。僕も経験多くあります。

 

この悶々とした状況になるのは
成功させたいという強い想いがあるからです。
だからこそ理解してくれよ!という想いが
先行してしまいがちです。

 

相手の理解が欲しいとき。
「理解」ではなくてもなにか手に入れたいものが
あるときの大事な法則があります。

 

それは、

「 欲しいものを手に入れるためには、
手に入れたいと思うものを与える側にならなければならない」

という原則です。

 

この一節は「賢者の書」(喜多川泰さん)に出てきます。
とっても素敵な1冊なので是非読んでみてください。

 

理解して欲しいときは、まずは相手を理解することから。

 

相手を理解している状態とは

 

・相手がいま共感してくれていること。
・相手が不安や課題に感じていること。
・相手が自分に対して何を思っているのか。
・相手が何に喜んでいるのか
・相手が何にやりがいを感じているのか

 

これらがわかっている状態だと思います。

 

自分が当事者だった場合に
「理解してもらえている!」って思う瞬間を
思い返してみながらイメージしてみましょう。

 

自分から相手を理解しよう。

 

そう決心してもじゃあ相手を理解するためには
何をしたらいいのか?

それは『話を聴くこと」に尽きます。

 

聴くこと以上に理解を深められることはありません。

「最近仕事の調子はどう?」
「いま不安に感じていることはない?」
「チームの雰囲気は〜さんからみていまどうかな?」
と何気ない会話から話を聴く習慣を日常から意識的につくるだけでも
一緒に働く仲間への理解は深まります。

 

1対1の面談も非常に有効です。
長い時間をかける必要はなく、
5分〜10分だけでもいいので
話を聴く時間をつくるだけで
理解してくれているという感覚を
仲間にあたえることができます。

 

ただ、ここで気をつけなければいけないのは
面談のときは聴くに徹するということ。

 

ここでいう面談の目的は相手を理解することです。
アドバイスや指導をする時間ではないので
こうした方がいい、ああした方がいいとか、
あれどうなってる?などの話は一切しません。

 

相手に質問をする。
話を聞きながら共感する、受け止める。
しっかり話を真剣に聴くだけです。

 

最後は話をしてくれてありがとう、と
感謝して終わりましょう。

 

これを習慣にするだけでチームは
変わります。

 

チームを動かすために必要な力、
1つ目は理解する力(= 聴く力です)

 

事例に出した1対1の面談は上司に対しても
有効です、〜さん少しお時間いただけますか?と
お時間をいただき、学ばせていただきたいという
気持ちで話を聴かせていただく時間をつくるのは
とてもオススメです。

 

学ばせていただきたいことがあるので
お時間いただけませんか?

 

とお誘いすれば、快く上司の方も
受け入れてくれるはずです。

 

人を動かす3つの力 その② ストーリーを描く力

 

人を動かすために必要な力のその②は
ストーリーを描く力です。

 

人の感情が動くときというのは必ず
ストーリーが存在しています。

 

ストーリーが人を動かすの代表的な事例は
宗教です。

 

キリスト教にもイスラム教にもストーリーが
あります。

 

どんな風にうまれてどんな人生をたどったのか。

 

どんな人と出会ったのかとか。

弟子の誰々が活躍をしてとか。
こういう経緯で死に至ったのだとか。

 

宗教という思想の布教活動は
物語を語り継ぐことです。

 

物語に共感した人が自分もその
宗教を信じて生きていきたいと
共感者が増えて行き、世界的に広がりました。

 

日本にも神話が存在していて
いまなお語られています。

 

なにかを信じて一緒に行動しようと
心を動かすためにはストーリーは必須です。

 

実際にあった事例を紹介します。

 

僕は前職で旅行会社に勤めていました。
海外のお客様に対して日本の旅行を
手配する仕事でした。

 

旅行事業で急拡大する中で
新しい事業として宿泊事業に参入することが
決まりました。

 

以前までは自分たちが日本各地の
ホテルを手配していたのですが
自分たちでホテルを持つことができれば
自社のホテルにお客様を送客することが
できて安定的な売上を確保できるという
狙いからでした。

 

このときに宿泊事業部の責任者を
命じられた僕は、経験もしたことがない
ホテルの立ち上げとその運営を行う
チームづくりを進めていました。

 

このとき

「最高のホテルをつくろう!」

と仲間に呼びかけるだけでは
そこに “ストーリー” がなくて
心を動かすことはできませんが、
例えばこんな風に語ると「物語」が
できます。

 

(例) ストーリーを描く力を用いて仲間に呼びかけるとき

 

“以前タイの団体ツアーのホテルをしたときに
こんなことを言われたことがある。

「海外の方の団体ツアーは受け入れておりません。
騒がしい団体様が多く他の宿泊者の迷惑になるためです」

このとき僕はとても悔しかったのをおぼえています。
そして海外の団体を心から歓迎して受け入れてくれるホテルが日本には必要だ。
と思いました。

 

たった1度しかない日本旅行を思う存分楽しんで
いただけるように海外のお客様にやさしい施設で
海外のお客様が大好きなスタッフがいるホテルが
できたらどれだけ喜んもらえるだろう。

 

その想いを形にしたのが僕たちのホテルです。

 

部屋が空いているのに受け入れてもらえなかったり、
送客をしたけどお客様から不満の声を
いただいてしまった過去がありますが、

 

このホテルに来たらみんなが大喜びして
笑顔いっぱいでバスに乗って自分たちの国に
帰っていく、そんな景色をみんなとみたいです。

 

社運をかけたチャレンジに
一緒に挑めることにワクワクしています。

 

みんなと最高のホテルをつくりたい。
一緒にがんばろう!”

 

このように、1つのプロジェクトをとりまく
「過去」と「未来」、そして
その仕事にかける想いが入ったことで
物語となり、聴く人の共感をかきたてることが
できそうだと感じませんか。

 

人を巻き込みたいときは
どんな想いでどんな覚悟でその仕事に
向き合っているのか。

 

その仕事をするまでの過去には何があったのか
この仕事が成功したらどんな最高の未来があるのか。
ここをしっかりを描ききって仲間や関係者に
話をするとチームとしてのまとまりが
変わってくるはずです。

 

ストーリーを描いて、語る。
是非実践してみてください。

 

人を動かす3つの力 その③貫く力

人を動かす3つの力の3つ目は貫く力です。

人が心を動かされるときの1つは
一貫性があることです。

ここでいう貫く力はあなた自身の
真っ直ぐな生き方という意味です。

人は本来無意識でいると楽な方に楽な方に
流されてしまいます。

だから一度決めたことをやり遂げる方が
稀だったりします。

やると言って最後までやる人を見たことがない
というケースがほとんどなんです。

諦める姿をたくさん見てきた。

 

だから何があっても諦めない姿を見せた時
人の心が動きます。

 

失敗してもうまくいかなくても批判を浴びても
挑み続けて諦めない生き方は応援したくなります。

 

この人本気だ。この人諦めないんだ。
って伝わった時が心動く瞬間です。

 

先日伊勢の伊勢修養団の
合宿研修を受けていたのですが、
この団体の始まりはたった1人の諦めない姿から
始まったと話しを聞きました、

 

蓮沼門三という方が修養団を立ち上げました。
その後今に至るまで100年以上の歴史があります。

 

この団体の始まりのきっかけは
「掃除」そうです。

 

門三青年が学生寮で毎朝1人で
床掃除を半年続けていました。

 

立派な未来の教育者が
こんな汚い宿舎で過ごしてはいけないと。

 

でも他の学生はあいつは先生に気に入られようとしてとか、
朝から何やってんだと馬鹿にしていました。

 

半年経った頃に真冬の日に
赤切れで雑巾を絞ったときに流血してしまい、
バケツが血に染まった水で掃除をする姿を
みた他の学生が愕然とし掃除を手伝うようになり、
瞬く間に全学生が朝掃除をするようになり、
教育団体へ発展していったそうです。

 

たった1人の諦めない姿が人の心を動かした
お手本だなと感じ、とても感動しました。

 

まとめ

周りの人を理解しようと努力をすること。
話しを心から聴き相手のことを知る。

そして、最高の未来を描く。
誰の笑顔があるのか。どんな社会課題を解決するのか。
その先にどんな成長や感動があるのかを描ききる。
そのビジョンを熱く語る。

最後に決めたことをやり抜くと決めて
できるまで続ける。

この過程を見ている人は感情が揺れ動かされ
共感者へと変わり、応援者へと変わります。

 

自分自身の経験や結果を出している人の生き様を
見て感じたことを整理して上記の3つの力を書きました。

書きながら思ったのは言うのは簡単ですが
実践するのはハードル高いかな〜と言う点です(^^;)

でも大丈夫です、いきなりは難しくても、
1mmでも前進できるように小さな1歩を
積み重ねてみてください。

 

1日や1週間や1か月で人を動かすことはできません。
日常が本番であり、毎日が本番です。

 

積み重ねるマインドでコツコツと
理解する姿勢, ビジョンを描き語る姿勢, そして
諦めない姿勢を実践していきましょう。

 

応援してます。

気合いが入り長くなってしまいました(^^;)

最後まで読んでくださり本当にありがとうございます。

 

著者情報

株式会社輝っかけ 代表取締役 増田 篤紀

高校野球に特化したメンタルトレーニング専門会社。高校野球が好きという理由で甲子園に住んでいる。独立後、1年目から全国6チームのメンタル面・心の強化を支援。理念は「輝く人が溢れる世界をつくる」。